「もう無理かもしれない」
そう思ったのは、子どもが熱を出した日の朝でした。保育園からの呼び出し、仕事は繁忙期。謝りながら早退し、帰宅後はぐったりした子どもを抱えながら仕事は大丈夫かなと考える。夕方には、罪悪感と焦りで胸がいっぱいになっていました。
ちゃんと仕事もしたい。
ちゃんと親でもいたい。
どちらも大切なのに、どちらも中途半端に感じてしまう。
夜、寝かしつけのあとに何気なく開いたSNS。整った部屋、笑顔の家族、余裕のある育児の投稿。「どうして私はこんなに余裕がないんだろう」と、自分を責める気持ちだけが積み重なっていきました。
育児と仕事の両立が無理だと感じるのは、あなただけではありません。そしてそれは、能力不足でも甘えでもないのです。
この記事では、その“無理”の正体を整理しながら、少しだけ楽になる考え方をお伝えします。
育児と仕事の両立が「無理」と感じるのは、あなただけじゃない
「みんなできているのに、自分だけが無理なんじゃないか」
そう感じて検索している人は、とても多いです。
でも、SNSや周囲で見えるのは“うまくいっている瞬間”だけ。苦しい時間や泣きたくなる夜は、ほとんど表に出ません。
さらに、余裕のある人には背景があります。
- 実家のサポートがある
- 家事を外注している
- 仕事の裁量が大きい
- パートナーの協力が大きい
条件が違うのに、結果だけを比べてしまう。
それが、育児と仕事の両立が無理だと感じる大きな要因のひとつです。
両立が無理になる本当の理由
① 時間不足ではなく“判断疲れ”
朝から晩まで判断の連続です。
保育園の準備、仕事の優先順位、夕飯の献立、子どもの対応…。
小さな決断が積み重なり、脳は常にフル稼働状態。
「何もしていないのに疲れる」の正体は、この判断疲れです。
② 常にマルチタスク状態
仕事中も、子どもの体調が気になる。
家事をしながら、明日の会議を考えている。
心が完全に休まる時間がない。
これでは、どんなに体力があっても限界が来ます。
③ 期待される役割の多さ
職場では“戦力”。
家庭では“親”。
どちらも手を抜きづらい役割です。
その両方を高いレベルで求められること自体が、構造的にハードなのです。
④ 自分の時間ゼロ問題
回復する時間がない。
これが最大の問題です。
睡眠は中断され、ひとり時間は罪悪感つき。
エネルギーが回復しないまま、毎日が続いていきます。
それでも頑張りすぎてしまう人の特徴
育児と仕事の両立が無理と感じる人ほど、
- 真面目
- 責任感が強い
- 周囲に迷惑をかけたくない
- 弱音を吐かない
当てはまる人が多いのではないでしょうか。
だからこそ、限界まで抱え込んでしまうのです。
「無理」と思うのは弱いからではなく、それだけ本気で向き合っている証拠です。
私が「無理」を認めて楽になれたきっかけ
ある日、妻が疲れており早く帰ってあげようと思っていました。
しかし、業務量の多さによる焦りから些細なミスし、残業で帰宅は22時過ぎ。
子どもはもちろん寝ており、妻も夜ご飯も食べずに疲れ切って眠ってしまっていました。
その光景を見たとき、「このままではよくない」とやっと気づいたのです。
変えたことは、大きな決断ではありませんでした。
- 余裕がない日の育児・家事は最低限
- 仕事で「できません」と言う
- 80点でよしとする
完璧をやめただけで、呼吸が少し深くなりました。
両立を“完璧にする”のをやめる3つの選択肢
① 仕事の比重を下げる
時短、部署異動、転職。
「続ける」だけが正解ではありません。
わが家では、妻が時短勤務を選びました。
私も残業はできるだけしない働き方に変えています。
正直に言えば、収入は少し減りました。
でも、家の中の空気は明らかに変わりました。
夜に余裕があるだけで、こんなにも違うのかと驚いたほどです。
もちろん、収入が減ることへの不安はあります。
最近は時短勤務を支援する制度もあります。
雇用保険の被保険者の方が、2歳未満の子を養育するために所定労働時間を短縮して就業した場合に、賃金が低下するなど一定の要件を満たすと「育児時短就業給付金」の支給を受けることができます。
申請に時間がかかる場合もあるようです。
事業主が申請する制度なので給付金がもらえない場合は職場に確認してみましょう。
② 家事を減らす
家事を減らすことは、怠けではありません。
便利家電を取り入れることも、立派な戦略です。
食材宅配やミールキットを使うだけで、
「献立を考える」という判断疲れが減ります。
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③ 比べる環境から離れる
SNSを見ない日をつくる。
フォローを整理する。
“刺激”を減らすだけで、心は驚くほど静かになります。
育児と仕事の両立が無理と感じたあなたへ
両立が無理だと感じるのは、能力の問題ではありません。
環境と負荷の問題です。
今は人生の中でも、負荷が最大級にかかる時期。
無理だと思うのは、自然な反応です。
だからまずは、自分を責めるのをやめてみませんか。
完璧に両立しなくてもいい。
あなたが倒れないことのほうが、ずっと大切です。
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